Windows8をお使いの方もだんだん増えていることと思います。
今回は、Windows8のパソコンをお持ちの方が、「Windows Media Center」を導入する危険性についてお話してみたいと思います。
驚くべきことに、Windows8には標準でDVDを再生できるソフトが付属していません。もしあなたのパソコンでDVDを再生できたとしたら、それは一般のDVD再生ソフトが付属しているはずです。
Windows7までは、DVDを「Windows Media Player」で再生することが可能でした。それなのに、Windows8に付属している「Windows Media Player」ではDVDを再生できなくなっているのです。
これは、Windows8の「Windows Media Player」にはDVDを再生するためのコーデックが入っていないためです。DVDを再生するためのコーデックは有料なので、マイクロソフトはそれをケチって入れていないようなのです。
※コーデック=音楽や映像のデータを変換するためのプログラムのこと。
一方、マイクロソフトは、DVDを再生するソフトとして「Windows Media Center」というソフト(追加機能)を有料で販売しています。すでにWindows8(8.1) Proが入っているパソコンであれば、追加機能として導入することが可能です。
ところが、この「Windows Media Center」というのがかなりの曲者でして、きちんと理解していないと、とんでもないことになってしまうのです。
Windows7では、「Windows Media Center」というソフトが最初から入っていましたし、これを使ってCDやDVDを再生することができました。(あまり使っている人はいないと思いますが・・・)
ところが、Windows8からは、「Windows Media Center」というものが単なるソフトではなく、OSのエディションまで変えてしまう、とても怖いソフトになっています。
Windows8のパソコンのコンピュータアイコンを右クリックして、プロパティを開けると、OSのエディションを確認することができます。一般的には、Windows Updateが正常に行われていれば、Windows8のエディションは、「Windows8.1」もしくは、「Windows8.1 Pro」となっていると思います。
マイクロソフトでは、「Windows8.1 Pro」のみに対して、「Windows Media Center」が導入できるようにしていますが、実際に導入すると、Windows8のエディションは、「Windows 8.1 Pro with Media Center」と変化してしまうのです。
ここで、エディションが変化する意味について説明しますと、元々あったWindows8のプロダクトキーが、「Windows Media Center」を導入することで、別のプロダクトキーに変化してしまうということです。
つまり、「Windows Media Center」は単なるソフトではなく、OS全体を変えてしまうものであるということです。一番、困ることは「Windows Media Center」を外したいと思っても、バージョンアップしたOSを元に戻すことができないように、それは無理なのです。
※他のDVDソフトとバッティングする場合は、「Windowsの機能の有効化または無効化」でソフトを無効化することができます。
1つのパソコンで購入した「Windows Media Center」のプロダクトキーは、他のパソコンでは使うことができません。それは、単なるプロダクトキーではなく、OSそのもののプロダクトキーであり、2つのパソコンに同じプロダクトキーでOSがインストールできないことと同じ意味です。
このように、Windows7では1つのWindows付属のソフトであった「Windows Media Center」が、Windows8では、ステップアップOSの1つになっているという点を十分に理解しておく必要があります。
Windows8では、標準のDVD再生ソフトや、DVD書き込みソフト、DVD編集ソフトなどが一切入っていません。これらの機能が必要な場合は、一般のDVD関連のソフトを導入するか、フリーソフトなどを探すしか方法はありません。
これらの問題点は、Windows8が持つ根本的な問題点であり、次期Windows9で解決されていくかもしれません。