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「Office Online」と「Google Docs」を考える

Microsoftが始めたOffice Onlineは、インターネット上で無料で使えるOfficeです。
Microsoftアカウントを取得すれば、だれでも無料で使用することができます。

といっても、本来のOfficeに比べればかなりの機能制限があるので、実際の用途としてはOneDrive上にアップしているWord, Excel, Powerpointなどの書類をモバイル(タブレットやスマホ)上で内容を確認したり、多少の修正をする程度ではないかと思われます。

ただ、有難いのはMicrosoft Officeが入っていないデバイスであってもOffice Onlineは使用できるので、MacintoshやiPadやiPhoneなどからも簡単にアクセスできるという点はかなり需要があるのかもしれません。

そもそも、なぜMicrosoftは、無料で誰もが使えるOffice Onlineを作ったのか?

それは、兎にも角にも、Googleのサービスに対抗するためではないかと思われます。
基本的にはGoogleが新しいシステムを始めて、それをMicrosoftが追随するといったことがこれまでずっと行われているように思います。

例を言えば、
1.Google Drive → OneDrive
2.Google Docs → Office Online
3.Gmail → Outlook.com
4.Googleカレンダー → カレンダー(Microsoft版)
5.Google連絡先 → People
6.Chrome Book → Surface
というような感じです。

もちろん、追随しながらいいものを生み出している場合もありますが、失敗しているような場合もあるようです。

たとえば、Google DriveよりOne Driveの方が信頼性があること、Office Onlineは、Google Docsよりも使い勝手がよくなっていること、Chrome BookよりSurfaceの方が売れていることなどはいい例です。

しかし、Outlook.comのメールや、(Microsoftの)カレンダーなどは、圧倒的にGoogleのGmailやGoogleカレンダーの方が使いやすく、まだまだマイクロソフトが及ばない分野だと思います。

一方で、Microsoftが最初に発想したもので、他社に先を越されたものもあります。

たとえば、Microsoft Officeの中にOneNoteというソフトがあります。このソフトは、Office Onlineにも同じように存在していますが、恐らく、このソフトを使ったことがある人は少ないのではないかと思います。

このソフトは、Office2007から新しくOfficeの仲間入りをしたソフトです。しかし、ローカルパソコンでの使用方法しかなかったことから、EverNoteにその座を奪われてしまいました。

今回、やっとOffice OnlineでOneNoteもクラウド上で見えるようになったことで、少しは名誉挽回ができたのではないかと思います。

日本から見れば、Microsoftも、Googleも、Appleも、大きなアメリカの企業ですが、世界から見ると、この3つの企業が競争し合う中で新しいサービスや製品が生まれており、私達はその波の中で右にいったり左に行ったりしているだけなのです。

今後も、これら3つの企業から生まれるハードウェアやソフトウェアに対して、広い視野で対応していくことが大切です。

できれば、日本独自の何かが生まれてきてほしいものですけどね。